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今まで診させていただいた方の症例の紹介と、多く診られる身体問題をわかりやすく説明していこうと思います。
カイロプラクティックは全ての症状が適応、というわけではありません。また同じ症状でも適応外の問題が隠れていることもあります。
ここでは症例報告とともに、各々の症状に起こりやすい問題や,最も適切な治療方法,家庭で出来るケアの仕方なども紹介できればと思います。 |
【症例1】慢性的な頭痛
【症例2】成長期の膝の痛み
【症例3】運動後の腰痛
頭痛のお話
成長痛のお話
腰痛のお話 |
50代女性(事務仕事)の慢性的な頭痛
この症状は2〜3年前に始まり、周期的に週1回ほど出現する。
頭全体が重だるく、ギューッと締め付けられる痛みがあることが多い。
仕事の疲れがたまっているときに現れやすい傾向にある。
以前は病院に通っていたが鎮痛剤を処方されるのみで、特に大きな問題
は指摘されたことはなかった。
一度頭痛が現れると、仕事が手につかないほど重だるくなる。
今は頭痛が出そうになるとすぐに市販の鎮痛薬をのんでしまう。
効果はあまりなくなってきた気がする。肩こりは今まであまり感じたことはない。
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【症例の評価】
この方の頭痛は『緊張型頭痛頭痛』とよばれる種類の頭痛ではないかと考えられます。
首から肩周りの筋肉が緊張し、血行不良によって起こる症状のひとつです。
基本的に、筋肉の緊張状態がなくなれば自然と治まる症状ですが、不良姿勢や仕事内容などの原因により慢性化,継続化するケースが多いです。
姿勢を崩す背骨のゆがみや、慢性的に硬くなっている筋肉を改善させる必要があります。
また、肩こりとしての症状はありませんでしたが、状態を考えれば筋肉の緊張状態が強すぎて感覚が鈍くなっていたのではないかと思われます。長年この状態に気がつかず、放置していたものがここ2〜3年で頭痛症状として出現したのではないでしょうか。
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【治療計画】
治療は週に1回、計4回行いました。
背骨のゆがみと肩甲骨周辺の筋肉の過剰な緊張が見られたので、筋肉に対する治療と背骨の矯正を行いました。
主な治療内容:
・胸椎、頚椎に対するアジャストメント(矯正)
・脊柱全体へモビリぜーション(緩和操作)
・大胸筋,肩甲挙筋,僧帽筋へスタティックストレッチング |
【治療後の経過】
経過は、頭痛の頻度は軽減していき、現在では頭痛は全くなくなったそうです。
たまに仕事の疲れで肩が凝るため、現在も頭痛の予防を兼ねたメンテナンスを月1回行っております。
※筋肉の状態がある程度改善したことで、感覚も回復します。その過程で、今まで感じなかった症状が現れることがありますが、これは一定の改善傾向であると考えています。今後メンテナンスを続けることでこれらの問題も改善されると思われます。 |
17歳男子 高校2年生 運動時に膝が痛む。
この症状は2,3年前から徐々に起こり、病院ではオスグッド・シュラッターと診
断され湿布や塗り薬を処方されている。
しかし、一向に効く事はなく運動時の痛みは増すばかりである。
部活はハンドボール部で、痛みの為に1ヶ月ほどまともに練習も出来ない。
睡眠時間は最近少ない気がする。
また、最近少し腰も痛くなってきた気がする。
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【症例の評価】
この高校生の抱える問題は、成長期の男子特有の疾患であるオスグッドシュラッター病というもので、膝だけでなく大腿四頭筋(ももの前の筋肉)の緊張によって痛みが発生しやすい問題です。
オスグッドは、成長期で膝の軟骨(脛骨粗面)がはがれるように成長してしまい、そこへ四頭筋の緊張が加わることでお皿の下の靭帯(膝蓋靱帯)の炎症が助長されるというものです。そのためジャンプや蹴りだす動きのあるスポーツで好発する問題のひとつです。
この患者さんの場合、太もも周りの筋肉の柔軟性が失われており、痛みを強めているものと考えられました。
骨の成長そのものはどうしようも出来ませんが、筋肉の柔軟性を上げることで痛みをコントロールすることは可能であると考えられます。
また、勉強などで睡眠時間の短縮がみられましたが、疲労の回復が十分出来ないと筋肉の緊張も緩和されません。睡眠時間の確保、食事面などのアドバイスなども行う必要がありました。 |
【治療計画】
治療は週に1回を計3回、その後間隔を伸ばし1月に2〜3のペースで定期的な治療を行いました。
毎回、骨盤や腰椎の矯正と下肢の緊張筋へストレッチングを行いました。
主な治療内容:
・腰椎、骨盤に対するアジャストメント(矯正)
・脊柱全体へモビリぜーション(緩和操作)
・大腿四頭筋、ハムストリング、下腿三頭筋などへスタティックストレッチング,PIR |
【治療後の経過】
治療直後は毎回痛みの軽減がみられましたが運動すると少し痛みが再発する、という経過を1ヶ月くらいたどり、現在は部活も普通にできるくらいにまで改善したようです。ですが、練習の強度や疲労,天候などの影響で多少痛みが現れる日もあるようなので、症状をみながら治療を継続しています。
成長期の問題のため、動けば炎症が起こりやすく痛みが出てしまいます。それを如何に最小限にとどめるか、ということに務めて治療を行っているケースです。
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現在、慢性的な頭痛の症状を抱える方は全国で3,000万人以上いるといわれています。つまり国民4人に1人は頭痛持ちということになります。
しかしながら実際に医療機関を受診しているのは、その中でもわずか1割未満だそうです。
ここでは多くの方が抱える問題をわかりやすく分類し、早期に適切な治療が行えるような情報をあげて行きたいと思います。 |
頭痛には大きく分けて以下の2つに分類されます。
@命に関わる危険なもの(二次性の頭痛)
Aいわゆる持病のような「頭痛持ちの頭痛」(一次性の頭痛)
脳や血管,頭蓋(頭の骨)など身体の病気や怪我が原因で起こるものは、二次性の頭痛と呼ばれます。
脳血管障害や怪我などなく、画像診断などでも原因がみられない頭痛は、一次性の頭痛と呼ばれます。
これらは症状の出方に違いはありますが、症状(痛みや辛さ)の強度はあまり関係ありません。
「ひどく痛むから重篤」と言うわけではなく、「重だるさが継続している程度のもの」でも中には緊急を要する場合もあります。
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@命に関わる危険な頭痛(二次性頭痛)について
病気が進行して起こる脳障害(脳腫瘍、脳梗塞など)や、事故後の後遺症などで起こる脳内出血(くも膜下出血、硬膜外血腫など)は緊急を要する重篤な問題です。
・ここ最近身体の調子が優れない。
・内科・循環器で既往歴や手術歴がある(高血圧、動脈硬化、高脂血症、動脈瘤、心臓の病気など)。
・頭を打つような事故歴がある。
など、思い当たる経験が最近ある人でその後から頭痛が現れる様になった方は、十分注意してください。
すぐに掛かり付けの医師に相談されることをお勧めします。
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A持病としての頭痛(一次性の頭痛)について
あまりに辛いため病院に行ったが原因不明、脳や血管などには問題はみられないが慢性的な症状はある。
このような話はよく耳にします。
特に命の危険はなくても、その痛みによって生活に支障をきたすと言う方は多くいらっしゃいます。
自分の頭痛がどのタイプなのかを知ることで、頭痛を予防・治療することは可能です。まずは自身の問題は何なのかを確かめることから始めましょう。
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慢性的な頭痛には代表的な3つの問題があります。
1.片頭痛(へんずつう)
2.筋緊張型頭痛(きんきんちょうがたずつう)
3.群発性頭痛(ぐんぱつせいずつう)
これらは発症機序も治療法も異なります。
各々の特徴と治療法を説明していきます。 |
【片頭痛】
主症状:
頭の半分からごく一部分に、ズキンズキンとした拍動性の(脈を打つような)痛みが現れる。
副症状:
頭痛の前兆が見られることがあり、目の前がまぶしくなる、臭いに敏感になる、吐き気、めまいなどの症状もみられる。
好発:
10代から40代の女性に多くみられる。
頻度:
月に1回から2回、突然始まり多くはその日のうちに軽減する。
誘発する因子:
寝不足、疲労、空腹などで頭痛が現れることがある。
チョコレート,ワイン,チーズ,コーヒーなどの食べ物は食べ過ぎ注意
評価:
この頭痛は最も一般的なものです。
原因は女性ホルモンとも血行循環ともいわれていますが、多くはまだ解明されていません。
そのため、これという根本治療は定まっていません。
しかし、発作時には痛みを抑える特効薬がありますので、あまりに辛い場合には専門医の受診をお勧めします。
カイロ治療の効果: △
中にはこのタイプの頭痛もカイロでよくなったという人もいらっしゃいます。が、あまり変化しない方もおられます。薬の服用に抵抗がある、その他にも身体症状(肩こり,腰痛など)がある場合にはカイロ治療も有効に働く場合もありますのでお試しください。 |
【筋緊張型頭痛】
主症状:
頭全体、あるいは後頭部にギューッと締め付けられるような重だるさや痛み,不快感が現れる。
副症状:
肩や首の筋肉が硬く重くなり、肩こりや首の可動域が少なくなる。
好発:
デスクワークの人、肩の凝りやすい人など。男女ともに起こるが、首が細く長い女性はこの頭痛が現れやすい。
頻度:
周期性はなく、だらだらと続く。
誘発する因子:
寝不足、疲労、デスクワーク、PC作業、不良姿勢など
評価:
この頭痛も片頭痛に並んで多くみられます。筋肉の緊張が原因のため、その負担さえ取り除ければ比較的改善される問題です。しかし、姿勢が悪く慢性化すると再発も多いです。
カイロ治療の効果: ○
カイロプラクティックにより、背骨周りの関節,筋肉のストレスを解消することで軽減しやすい問題です。
が、慢性的な症状は一度の治療のみで完治は難しいです。数回のカイロ治療でまったく頭痛が出なくなるという方は多くいらっしゃいます。 |
【群発性頭痛】
主症状:
前頭部や目の奥を、ハンマーや鈍器で殴られたような、えぐられるような強烈な痛みが特徴。
副症状:
目の充血、鼻水、涙などが同時に出ることがある。
好発:
20代から40代の男性特有の問題。夜中睡眠中の発作が多い。
頻度:
数年に1度だが、その期間は1週間ほど毎日のように現れる。
誘発する因子:
アルコール、血管拡張作用のある薬(ニトログリセリン)など
評価:
この頭痛は頻度は少なく、男性特有の問題です。が、その激痛のため重篤な問題を心配する人が多いです。
基本的に夜中〜明け方に起こる症状で1時間ほどで治まります。
血管の拡張に起因した問題と言われるため、この頭痛期間の飲酒や入浴は避けるべきだと思われます。
カイロ治療の効果: ×
上記の通り、血行の問題などであればカイロ治療やマッサージなどは避けたほうがいいです。
鎮痛剤や酸素吸入などで発作を予防できます。またこの期間は禁酒に務めましょう。 |
※参考資料
・頭痛大学 http://homepage2.nifty.com/uoh/index.html
・wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A0%AD%E7%97%9B
・医学雑誌 診断と治療6「頭痛の診かた」
・臨床雑誌内科 特集「頭痛」 他
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